Photo: FromSoftware

アクションRPG『ダークソウル』シリーズは不気味な雰囲気が漂うダークファンタジー作品であり、プレイステーション2向けの名作『ICO(イコ)』の美しく造りこまれた世界観とはかけ離れているように見えるが、『ICO』が存在しなければ『ダークソウル』シリーズは生まれなかっただろうとゲーム・ディレクターの宮崎英高は述べている。

『ICO』の発売20周年を記念して『ファミ通』で特集記事が掲載されている。その記事の中でゲーム・クエリエイターでありフロム・ソフトウェアの代表取締役社長の宮崎英高が、かつて友人に勧められてたまたま『ICO』をプレイしたことがゲーム業界に入るきっかけになったと語っている。

「そこには、想像もしていなかった、語られない美しい体験と物語があり、友人には大変申し訳なかったのですが、静かに感動し、無口になってしまいました。そして、それをきっかけに私はその時勤めていた会社を辞め、ゲーム業界、フロム・ソフトウェアの門を叩きました」と彼は続けている。

宮崎英高はフロム・ソフトウェアでアクションRGP『デモンズソウル』のディレクターを務め『ダークソウル』3部作を開発している。また、アクションRPG『ブラッドボーン』やアクション・アドベンチャー・ゲーム『セキロ:シャドウズ ダイ トゥワイス(Sekiro:Shadows Die Twice)』のディレクターも務めており、この2作品は『ダークソウル』などの「ソウル」シリーズで確立されたゲームデザインを引き継いで進化させたものとなっている。

「大袈裟でもなんでもなく、私の人生を変えたゲームでしたし、それが『ICO』であったこと、また、上田(文人)さんのゲームであったことを、勝手に誇りに思っています」と宮崎英高は述べている。

また、彼は『ICO』の発売20周年を祝うとともに次のように続けている。「1人のファンとして、上田さんの新作を楽しみにしています。『ICO』をはじめとして、上田さんのゲームに通底する神話性は、ずっと私の目標です」

『ICO』を手掛けた上田文人の次回作はエピック・ゲームズが開発資金を提供するという情報以外はまだ発表されていない。宮崎英高の次回作は2022年2月25日にリリース予定の『エルデン・リング』となっており、本作は『ダークソウル』のようなゲームプレイをオープンワールドで実現する内容となっている。

上田文人がソニー・コンピュータ・エンタテインメントを退社した後に設立したスタジオ「ジェン・デザイン」が『ICO』の発売20周年を記念して開発初期映像を同社の公式YouTubeチャンネルで公開している。この映像では主人公のイコとヨルダの初期のコンセプト・デザイン、テスト・アニメーション、CGと初代プレイステーションの映像を組み合わせたものなどが紹介されている。

その他のニュースとして、ノルウェー消費者評議会がニンテンドーeショップの「予約キャンセル不可」が不当であると訴えた裁判で任天堂が敗訴したことをノルウェーのニュースサイト『プレスファイア』が報じている。

また、基本プレイ無料のマルチプレイヤー・ゲーム『スター・ウォーズ:ハンターズ』のゲームプレイ動画が開発元であるジンガの公式YouTubeチャンネルで初公開されている。

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