エピック・ゲームズの最高経営責任者であるティモシー・スウィーニーは「全プラットフォームのゲームが購入できる」新アプリ・ストアの構築に取り組んでいることを明らかにしている。
ティモシー・スウィーニーは『ブルームバーグ』の取材に応じて次のように述べている。「いま世界が本当に必要としているのはすべてのプラットフォームに対応するソフトウェアをたった1つのストアから購入できるサービスなのです。現在ソフトウェアの所有権はiOSのアップ・ストア、アンドロイドのグーグル・プレイ・マーケットプレイス、Xboxやプレイステーション、Nintendo Switchの各ストア、マイクロソフト・ストア、Macのアップ・ストアなどに分断されています」
ティモシー・スウィーニーによると、現在エピック・ゲームズは開発者やサービス・プロバイダーと協力して「ユーザーがソフトウェアを1箇所(のストア)で購入すると、ソフトウェアに対応するすべてのデバイスとプラットフォームで利用(プレイ)できるようになる」ストアの構築に取り組んでいるという。
Looking forward to visiting Korea to talk about app store and payment competition! I usually visit every year, but missed it in 2020 due to the pandemic.https://t.co/C6oviGTNgi
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) November 11, 2021
今回ティモシー・スウィーニーがグローバルな新ストアを構築する計画を明らかにする前に、エピック・ゲームズはアップルに対して訴訟を起こしている。
事の発端は、エピック・ゲームズがアップルの「アップ・ストア」を通さずに30%の手数料を回避して、『フォートナイト』のゲーム内に直接課金できるシステム「エピック・ダイレクト・ペイメント」を導入したことにある。その後の裁判でアップルにはゲーム・アプリの開発元がアプリ内に独自の課金システムを導入することを認めなければならないとする判決が下されている。
また、エピック・ゲームズが『フォートナイト』に独自の課金システムを追加したことが(アップルとの)契約違反に当たるかどうかについて、裁判所はアップルに有利な判決を下しており、エピック・ゲームズに対して独自の課金システムで得たすべての収益の30%をアップルに支払うように命じている。訴訟前までの期間の支払い額は約1200万ドル(約13億2000万円)にのぼり、訴訟以降に得られた収益についてもその30%にあたる金額を支払うように判決が下されている。
判決を受けて、ティモシー・スウィーニーはツイッターで次のように述べていた。「本日の判決は開発元やお客様にとっての勝利ではありません。アプリ内の決済方法を巡って、さらにはアプリ・ストア間での公正な競争を目指して、エピック・ゲームズは10億人のお客様のために戦っています」
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