「ツイッチ」で配信を行う著名なストリーマーたちが同プラットフォームを続々と去っていることが明らかになっている。これは同社が今までよりも格安の報酬体系の契約をストリーマーたちに提示していることが原因と見られている。
匿名希望の元ツイッチ社員は『ワシントン・ポスト』紙で数名の著名なストリーマーたちが競合する他のストリーミング・プラットフォームに移籍してしまったのはツイッチが明らかに低額な報酬体系の契約をストリーマーたちに提示しているためであると明かしている。
元ツイッチ・ストリーマーの「DrLupo」ことベン・ルポは現地時間8月30日にYouTubeとの独占配信の契約を交わしたことを発表している。また、その2日後の9月2日にはストリーマーの「TimTheTatMan」ことティモシー・ベターも同じように「ツイッチ」を去ってYouTubeと独占契約を結んだことを公表している。
匿名希望の元ツイッチ社員は同社がストリーマーに依頼する配信時間が同じにもかかわらず格安の報酬体系でストリーマーに契約を提示していると述べており、特に「DrLupo」はツイッチ側から「条件の悪い契約を押し付けられた」ことを明かしている。ツイッチはすでに業界内での立場を確立して、安定していることから視聴者数を維持するためにストリーマーたちと高額の契約を結ぶ必要がないと考えており、低額の報酬体系を提示していると見られている。
「DrLupo」はツイッチで配信すると、今までと同じ時間の配信を行う必要があるにもかかわらず報酬は下げられるためYouTubeに移籍したと見られている。また、YouTubeは短時間の配信で高額な報酬を得られる契約を彼に提示したと報じられている。
複数のツイッチ・ストリーマーの代理人を務める弁護士のライアン・モリソンも、ツイッチが専属のストリーマーに対し低額の報酬体系での契約を提供していることを『ワシントン・ポスト』紙で明らかにしている。また、ツイッチが北アメリカ以外の地域では「まったくと言っていいほど何の報酬も」提供しておらず、同社との契約は「以前と同じものではなくなっています」とも述べている。
その他のニュースとして、パラドックス・インタラクティヴの最高経営責任者として同社に復帰したフレデリック・ウェスターは2018年に行われた会議での自身の「不適切な行動」について謝罪している。フレデリック・ウェスターは「企業の透明性の促進はトップから」という方針に基づき、今回の不適切な行動に「光を当てて詳細を明らかにする」と説明し、「私の行いが周囲の方々に不快な思いをさせ、また傷つけてしまったことを心から反省しています」と述べている。
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