Photo: Activision Blizzard

アクティヴィジョン・ブリザード社の従業員は女性従業員に対するセクシャル・ハラスメントや待遇の不平等に関する同社の対応に抗議して、ストライキを行う考えを示している。

『ブルームバーグ』の報道によると、現地時間7月22日にカリフォルニア州公正雇用住宅局がアクティヴィジョン・ブリザード社を提訴したことを受けて、ストライキ決行への動きが高まっていた。提訴の内容によると、同社には「男性優位の職場文化」が根底にあると主張されている。

アクティヴィジョン・ブリザード社の従業員は、同社に対して現在および将来のすべての従業員契約において、強制的仲裁条項(※雇用主と従業員の間に問題が発生した場合、仲裁のみを強制的に解決手段とする条項。セクシュアル・ハラスメントの隠れ蓑として、カルフォルニアでは2020年1月から違法となっている)を撤廃し、また、ダイバーシティの考え方に基づき、採用、面接、雇用、昇進に関して新たな方針を導入することや、「すべての性別およびエスニシティ」の相対的な報酬や昇進率、給与の支払区分に関するデータの公表を求めている。

その上で、従業員は第三者機関がアクティヴィジョン・ブリザード社の幹部(管理職を含む)と人事部を監査するよう求めている。

ゲーム業界では、『ゴッド・オブ・ウォー』のクリエイティヴ・ディレクターであるコーリー・バルログをはじめ、多くの著名人がストライキを支持している。

『ブルームバーグ』のジャーナリストであるジェイソン・シュライアーは「従業員たちは、性差別訴訟に対する同社の対応に抗議し、公正な待遇を要求するため、アクティヴィジョン・ブリザード社の建物外で明日ストライキを計画していあす」と、ツイッターに投稿している。

さらに、「北米のビデオゲーム業界には労働組合がないため、抗議行動は珍しいものです。ストライキを主導するアクティヴィジョン・ブリザード社の従業員グループの代表者は、組合結成については議論していない、とブルームバーグに語っています」と続けている。

アクティヴィジョン・ブリザード社の従業員は現地時間7月28日の午前10時から午後2時の間に、同社の正門付近で抗議活動を計画しているという。

直接参加できない場合は、現地時間7月28日の午前9時から午後6時までオンラインでストライキに参加できるようになっている。全従業員はハッシュタグ「#ActiBlizzWalkout」をソーシャルメディアでシェアして、応援するよう呼びかけている。

また先日、アクティヴィジョン・ブリザード社の現役および元従業員が現在進行中の性差別訴訟に対する同社の対応を批判する公開書簡に署名したことが明らかとなっている。

アメリカのニュースサイト『アクシオス』によると、全従業員の25%以上に相当する2,600人以上が一日で署名したと報道されている。

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