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アメリカ・カリフォルニア州にある世界最大級のピンボール博物館「ミュージアム・オブ・ピンボール」が閉鎖されることが明らかとなっている。「最も多くの人がピンボールを同時にプレイした場所」として2015年のギネス記録にも認定されている同博物館は、ピンボールマシンやアーケードゲームの大規模なコレクションを収蔵できる移転先を探していたが、移転計画が失敗したところに財政難が重なって今回閉鎖されることとなった。

総合情報サイト「アーズ・テクニカ」によると、博物館の主任技術者であるチャック・ケイシーは今後、博物館の1,100台以上のピンボールマシンやアーケードゲームを競売で売却しなければならないことを明らかにしているという。

「ミュージアム・オブ・ピンボール」の運営団体は当初、「砂漠のリゾート」として知られるカリフォルニア州パームスプリングスへの移転を検討していた。しかし、移転先を改修工事するための費用と時間のコストはあまりに大きく、非営利で運営されてきた同博物館にとっては重い負担となっていた。「ミュージアム・オブ・ピンボール」の所在地はカリフォルニア州バニングとなっており、地元紙『レコード・ガゼット』の報道によると博物館の広大な跡地は商業用の合法大麻を栽培する施設として利用されるという。

博物館が閉鎖に追い込まれた理由としては、新型コロナウィルスの世界的流行に伴う移転諸経費の高騰や、開催イベントの減少、感染予防を目的とした入場制限による収益の減少などが考えられている。

同博物館の主任技術者のチャック・ケイシーは「アーズ・テクニカ」に対して、「博物館の移転やスポンサー企業の獲得、コレクションの一括売却などを試みましたが、どれも実現しないまま期限が過ぎてしまいました。その為、収蔵品のピンボールマシンやアーケードゲームは今後数ヶ月以内にすべて競売にかけられることになります」とコメントしている。

同氏は競売について次のように説明している。「近日中に正式発表される予定です。入札はオンラインもしくは会場で直接行えます。メインのオークションはバニングにある『ミュージアム・オブ・ピンボール』で開催されます。また、『ピンズ・アンド・ビッズ:ザ・ビデオ・マガジン(ピンボールゲームに関するコンテンツやインタビューを紹介する番組)』の映像作品集はオークションでのみ販売されます。このコレクションはオークションに出品されることが『確定している』のです」

「ミュージアム・オブ・ピンボール」は2016年1月16日にオープンし、カリフォルニア州で史上最大規模のピンボールのイベント「南カリフォルニア・アーケード・エキスポ」を開催していた。オープン当時、施設には750台以上のピンボールマシンやアーケードゲームが設置されていた。

その他のニュースとして任天堂は本社のある京都府・宇治小倉に歴代の発売製品を展示する「任天堂資料館」を開設すると発表している。

今年5月には任天堂の『どうぶつの森』のほか、ブリザード・エンターテインメントが開発を手掛けた『スタークラフト』をはじめとする複数のゲームが「世界のビデオゲーム殿堂」に登録されている。

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