カプコンは『バイオハザード ヴィレッジ』の制作にあたって「ドミトレスク夫人」の2種類のモーションキャプチャー用撮影セットを作る必要があったことを明らかにしている。撮影セットのうち、1つは標準的な成人女性のサイズに合わせ、もう1つはドミトレスク夫人の設定上のサイズに合わせたものとなっていたという。
アメリカのニュースサイト『ザ・ヴァージ』のインタヴュー記事で、『バイオハザード ヴィレッジ』のプレゼンテーション・ディレクターである宮崎政人は、ヒールから帽子までを含めた身長が290cmにおよぶ吸血鬼「ドミトレスク夫人」のパフォーマンス・キャプチャーをどのようにして収録したのか、そのユニークな撮影方法を明らかにしている。
「ドミトレスク夫人は標準的な成人女性と身長差があるので、どうやって撮影環境を整えるかが課題でした」と宮崎政人は語っている。「この問題にはサイズの異なるセットを用意することで対応しましたが、ドミトレスク夫人と他のキャラクターたちが一緒に登場するシーンの課題は、身長差だけではありませんでした」
撮影現場ではモーションアクターがマーカーを使ってドミトレスク夫人の目線を確認し、ドミトレスク夫人が他のキャラクターと目を合わせているように見えるかどうかを確認しなければならなかったという。
ドミトレスク夫人の声とモーションキャプチャーを担当したマギー・ロバートソンは、身長を伸ばすために義足や長い棒を使っていたと見られている。宮崎政人はドミトレスク夫人のキャラクターに関するポスト・プロダクション(撮影後の編集作業)についても語っている。
「生成されたモーションキャプチャーの動きをキャラクターリグ(CGの骨格)がスムーズに回収できるように、細心の注意を払いました」
「ドミトレスク夫人だけでなく『アンジー』や『モロー』のようなキャラクター独特の動きは、モーションアクターの動きとは違いがあるはずなので、その違いを考慮してモーションアクターの動きがキャラクターにうまく反映できるようにリグを作成しました」
宮崎政人は制作チームが新型コロナウイルス感染拡大の状況下でのゲーム制作に苦戦したこと、そして課題を克服したことこそが最も誇りに思えることだとして、次のように語っている。「今回の制作を通して、カプコンの『バイオハザード』シリーズに対する責任感と愛情が一層深まりました。感動的な体験でした」
その他のニュースとして、『バトルフィールド5』や『マイクロソフト・フライト・シミュレータ』、海外ゲームスタジオの「ドリームズ・アンコーポレーティッド」とSYCKが共同開発したRPG『クリステイルズ』、アクションゲーム『ブリンクス・ザ・タイムスイーパー』が今月中にXboxゲーム・パス追加される予定となっている。
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