Photo: Square Enix

『ファイナル・ファンタジーXIV』のサウンド・ディレクターを務める祖堅正慶は自身がガンを患っていたことを公表している。

先日開催された同タイトルのオンライン・イベント「デジタルファンフェスティバル 2021」のエンディングで、祖堅正慶は自身が率いるバンド「ザ・プライマルズ」と共に生演奏を披露した後、2020年3月にガンと診断されていたことを明らかにしている。

彼は「去年の10月頃までずっと病室にいました」と述べ、海外向けには同社の社員であり「ザ・プライマルズ」のメンバーでもあるマイケル・クリストファー・コージ・フォックスが通訳してメッセージを届けている。

「その時も『お前は腐らずにやれ』ということで、社長と吉田直樹と上層部のメンバーが便宜を図ってくれまして、特別な体制をとってくれました」

祖堅正慶は当時の状況について「抗がん剤という薬は非常に強力な薬で、精神が参ってしまうときが多々ありました」と振り返りつつも、『ファイナル・ファンタジーXIV』の拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』の決戦で流れる楽曲“To the Edge”をはじめとする音楽を仕上げていったという。

「プレイヤーのみんなが『漆黒のヴィランズ』をプレイして感動したと言ってくれて、(それが)励みになって、ガンを克服することができました」と祖堅正慶は続けている。治療の予後が良かったことから、医師から同イベントへの参加を許可されたという。

闘病については気を遣わせないように一部の開発スタッフにしか明かしていなかったため、この告白はゲームのコミュニティだけではなく開発チームにとっても大きなショックと共に受け止められることとなった。

「すごい迷ったんですよ」と吉田直樹は説明している。「開発もごめんね、伝えられなくて。きっと放送見てみんなもショックを受けていると思うんだけれど、祖堅は闘って帰ってきたから、またみんなで一緒に次の冒険に出られると思う」

また、「デジタルファンフェスティバル 2021」では同タイトルの最新拡張パッケージ『暁月のフィナーレ』について、パッケージの発売日や追加される新ジョブの「リーパー」のほか、プレイヤーから要望の多かった「ヴィエラ族の男性」が新たに「プレイアブル種族」となることが明らかとなっている。

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