ヴァルヴ社が手掛けるゲームやサービスに導入されているアンチチート・システム、通称VACにより処分を受けた『カウンターストライク:グローバルオフェンシブ』のプレイヤーが今後の公式大会に出場できる可能性がある。
同タイトルのプレイヤーはVACにより不正行為を行ったと判断された場合には、アカウントが停止処分となるほか、公式大会にも出場できなくなっていた。しかし、現地時間4月15日に『カウンターストライク』の公式ブログに投稿された記事によれば、当該プレイヤーは処分となってから5年以上経過している場合、次回以降の大会出場については許可される可能性があると発表されている。
公式ブログには次のように詳細が記載されている。「今後、過去5年以内に処分を受けたプレイヤー、またはVACによる処分をヴァルヴ社主催の大会(例:地域別のプレイヤー・ランキングに関わる大会など)に出場後に受けたプレイヤーから、イベントの参加資格をはく奪するものとします」
記事を投稿した『カウンターストライク』のスタッフは、「VACによるすべての処分は引き続き適用されます。今回の唯一の変更点は、ヴァルヴ社が主催する大会の出場資格に関するものです」とプレイヤーに注意を促している。今回のルール変更は同タイトルの地域別のプレイヤー・ランキングに今後影響を与えるものと見られている。
同タイトルのプロ・プレイヤーだった19歳のエリアス・オルッコネンは14歳のときに彼の友人が自分のアカウントを使用していると疑われ、VACによる処分を受けていた。このことが彼のEスポーツ・プレイヤーとしてのキャリアに影響を与えたとして、彼はヴァルヴ社を訴えたが、裁判所は彼に不利な判決を下していた。
ヴァルヴ社はこれまでVACによる処分については「交渉に応じない」と主張してきたため、今回のルール変更は、過去に処分を受けたプレイヤーが減免されるようになるための最初の取り組みといえる。
ヴァルヴ社が展開するゲーミング・プラットフォームであるスチームの関連ニュースとしては、今年の初め、ある開発者が自分のスタジオの名前をスチームでの社名表示を考慮して「ベリー・ポジティヴ(非常に好評)」と名付けてスチームに登録していたことにより、同社はスチームから追放処分となっていた。同開発者が手掛けたゲーム『エモジ・エヴォリューション』も同プラットフォームから削除されている。このゲームは異なるオブジェクトを組み合わせることで新たなオブジェクトを作り出す、錬金術をテーマとした作品となっており、2020年12月にスチームで配信開始となっていた。
スチームでの本作のページの開発元と販売元の欄には、両方とも「ベリー・ポジティヴ(非常に好評)」と表示されていたため、一見するとこれらが同作品の総合的な評価であるかのように誤解されるケースがあったという。
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