Photo: Enix/Disney

スクウェア・エニックスは4月16日に同社の買収に関心を持つ複数の買い手候補から買収に関する提案を受けたとする報道について否定している。

このニュースは当初、事情に詳しい銀行関係者から情報を得たとしてCTFNが報じ、その後ブルームバーグ・ジャパンが報道して話題となっていた。買い手の関心の対象がスクウェア・エニックスの会社全体に及ぶのかゲーム部門だけなのか、この時点では明らかにされていなかった。

スクウェア・エニックスは報道を受けて、報道内容を否定するプレスリリースを自社サイトで発表している。

プレスリリースには次のように記載されている。「本日のBloomberg社の記事にて、複数の買い手候補が当社に対して関心を示している旨の報道がなされましたが、当社が発表したものではありません。当社内にて、当社若しくは一部事業の売却に関して検討している事実はなく、そのような提案を受けた事実もございません」

ゲーム業界に詳しいコンサルタントのセルカン・トトはツイッターを通じ、『ファイナル・ファンタジー』シリーズの制作会社として知られる同社の株価がこの報道を受けて最大で14%近く上昇したことを指摘している。

一方、業界アナリストのデイヴィッド・ギブソンは、以前からこの噂に対して懐疑的な姿勢を示しており、同社が手掛けたアクション・アドベンチャー・ゲーム『アベンジャーズ』の失敗を受けて、「銀行員がビジネスを軌道に乗せよう」としているのではないかとツイートしている。また、同社がソニー・インタラクティブ・エンタテインメントやテンセント社と業務提携を結んでいることについても触れている。

ここ数カ月の間に知名度のあるゲーム会社が買収されるケースは増加しており、エレクトロニック・アーツはコードマスターズ社とグルー・モバイルを買収している。

先月、マイクロソフトはゲーム業界史上2番目の規模となったベセスダ・ソフトワークスの買収を完了している。今年2月に『ダイイングライト』の開発会社であるテックランド社はマイクロソフトによる買収の噂を否定していたが、先日マイクロソフトはディスコードの買収に向けて交渉中であると報じられている。

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