Photo: Acclaim Entertainment

プロレスゲーム『ECW』シリーズをめぐって、ライセンス元だったECWは開発を手掛けたアクレイム・エンタテインメントより前に、ロックスター・ゲームスと契約を結んでいたことがプロレスラーのトミー・ドリーマーのインタヴューから明らかとなっている。

『VGC』はYouTubeチャンネル「ハードフォーゲームズ」が投稿した動画の内容を報じており、この動画では2000年代初頭にECWの売れっ子レスラーだったトミー・ドリーマーが、今はなき米老舗開発会社のアクレイム・エンタテインメントがECWのビデオゲームを開発した経緯を語っている。

「ビデオゲームはプロレス会社として成功するための要で、多くの会社が私たちのゲーム開発に関心を示してました。当時、ある会社に勤めていたECWのファンがいて、彼は『ECWのゲームをうちの開発しているゲームに次ぐナンバー2にしたいんだ。このゲームは革命的で、ECWとの相性も抜群だよ』て言ってたよ」

トミー・ドリーマーによると、このファンはECWの試合を観戦して「うちの会社で開発してるタイトルがあるんだけど、それがヒットしたら、その流れでECWのゲームをヒットさせられるぞ」と話して、当時ロックスター・ゲームスが開発していたあるビデオゲームのことを明かしたという。

しかし、ECWは「財務的な理由からこのゲームのリリースまで待つことができなかった」という。当時アクレイム・エンタテインメントは『WWE』とのライセンス契約が切れて、別のプロレスゲームを開発するために、EWCにとって都合のいい契約条件を提示したという。「(当時ロックスター・ゲームスは)『グランド・セフト・オート』を開発してヒットさせようとしていたんだ。でも、正直ECWのゲームが『グランド・セフト・オート』のジャンルと本当に相性がいいのかは疑問です。ちなみにこのファンというのはケヴィン・ギルのことでECWの大ファンでした」

ケヴィン・ギルは『ミッドナイト・クラブ』や『ミッドナイト・クラブ・ストリート・レーシング』や『CRAZY BUMP’S 〜かっとびカーバトル!〜』などのロックスター・ゲームス作品にプロダクション・チームの一人としてクレジットされている。彼はYouTubeチャンネル『トゥルー・ヒール・ヒート・レスリングによる2022年7月のインタヴューで、ECWとの契約について語っており、ECWのオーナーだったポール・ヘイマンと「実際にロックスター・ゲームスと契約を進めてECWのビデオゲームを開発する計画だった」と明かしている。

ケヴィン・ギルは当時ロックスター・ゲームスはECWの将来性と持続性を懸念していたと振り返っており、「1998年、あるいは1999年当時、(ECWの)財務状況は非常に不安定で、所属タレントがみんな(ECWから)脱退していた」と語っており、契約に至らなかった理由についてトミー・ドリーマーが語った理由とは違った見方をしている。

ケヴィン・ギルによると、ゲームの開発には時間もコストもかかるため、ロックスター・ゲームスはECWのゲームを作ったとしても、リリース時にECWが存続してるかどうか懸念していたという。ロックスター・ゲームスとの契約が進まなかった真の理由は定かではないが、最終的にECWはアクレイム・エンタテインメントと契約を結んで『ECWハードコア・レヴォリューション』と『ECWアナーキー・ルールズ』というビデオゲームをリリースしたが、大きな批判を浴びている。ECWは2001年初めに経営破綻し、2003年に米プロレス興行会社のWWEに買収されるまで、約900万ドル(約12億円)の借金を背負っていた。

その他のニュースとして、フロム・ソフトウェアは『アーマード コアVI:ファイアーズ オブ ルビコン』のボス戦など、シングルプレイ用ストーリーモードの特徴を明らかにしている。

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