インディ・ゲーム『アウトバウンド・ゴースト』の開発者がNintendo Switchでの動作に満足せずパブリッシャーと対立しており、同タイトルを購入しないようプレイヤーたちに呼びかけている。
『アウトバウンド・ゴースト』のリード・ディベロッパーであるコンラッド・グリンハイムはパブリッシャーのディジェラティ社との関係を「解消」したと主張する動画をYouTubeに投稿しており、彼はディジェラティ社にパブリッシング権の返還を求めている。
『アウトバウンド・ゴースト』は「プレイヤーの皆さんや私が期待するような品質ではない」と述べて、ファンにこのゲームをプレイしないよう求めている。また、「当社や当社の名誉、評判、プレイヤーの権利」を守るために法的措置を取ると述べている。
『PCゲーマー』によれば、コンラッド・グリンハイムは「この数週間は様々な要因から非常に大きなストレスがありましたが、一番の理由は『アウトバウンド・ゴースト』のパブリッシャーとの関係を解消したことです」と語っている。「私の中で最も優先すべきは、ゲームのファンに対して常に正しくありたいということです」
ディジェラティ社は今月上旬にNintendo Switch版のパフォーマンス問題を認める声明を発表し、「(パッチが)それほど長くかからないことを願っています」と述べていた。
その数日後、同社は公式ツイッター・アカウントでNintendo Switchでのパフォーマンスの問題を「認識している」とし、「来週には」パッチがリリースされるだろうと投稿していた。
『アウトバウンド・ゴースト』の公式ツイッター・アカウントは、Nintendo Switch、プレイステーション4、プレイステーション5でのパフォーマンスに対して「非常に残念です」とツイートしており、スチーム版でのプレイを推奨している。
ディジェラティ社はその後も公式ツイッター・アカウントに「プレイステーション版ではデイ・ワン・パッチの配信に加えて、12月6日に追加アップデートが配信された」と投稿している。
同社は「Nintendo Switch版のパッチはまだ任天堂と協議中ですが、今後7日以内には配信される予定です。これについては、できるだけ早く追加情報を提供します」と述べて、まだ「問題が発生している」場合には連絡をくださいとプレイヤーたちに呼びかけている。
同社は「ディジェラティ社はこれまで50種類以上のタイトルを家庭用ゲーム機で発売してきましたが、今回のような(開発元との)状況は異例の事態です」と締めくくっている。「私たちは引き続き、『アウトバウンド・ゴースト』をできるだけ早く改善していくことを固くお約束します。お待たせして申し訳ございません」
An update regarding The Outbound Ghost: pic.twitter.com/jYrlUoYWSc
— Digerati (@DigeratiDM) December 8, 2022
その後、コンラッド・グリンハイムはこの声明に対する反論を12月8日に投稿して、それを受けてディジラティ社が動画で反論している。
ディジェラティ社のオーナーであり、最近亡くなった同社の創業者ニック・アルフィエリの妻であるサラ・アルフィエリは動画の中で次のように語っている。「『アウトバウンド・ゴースト』をめぐる最近の動きについて明らかにしたいと思います。ここ数日、開発者のコンラッド・グリンハイムからの突然のネガティヴ・キャンペーンに私たちは呆然としていて、言葉がありません」
「ゲーム機版リリースの文字通り数時間前まで、私たちはコンラッドとお互いに協力的で心地よい仕事上の関係を保っており、彼の側に不満がある様子は見られませんでした」
彼女の声明によると、ディジェラティ社はコンラッド・グリンハイムに彼の「情熱的なゲーム開発」に対して「多額の資金」を提供し、その代わりに「ゲームの配信に関する全権利をディジェラティ社に与えた」のだという。
A statement regarding the current situation involving our recently published title 'The Outbound Ghost'. pic.twitter.com/niYsH0dJHO
— Digerati (@DigeratiDM) December 9, 2022
「残念なことに、彼は誤解して契約を打ち切ると私たちに伝えてきて、夫の悲劇的な急死を契約終了の理由にしようとまで考えているのです」
また、サラ・アルフィエリは「コンラッド・グリンハイムはスチームの作品ページを改ざんし、ゲーム機版も購入できないようにしようとしました。これは私たちにとっても、コンラッド自身の気持ちに対してもフェアではありません」と主張している。だが、コンラッド・グリンハイムはこれらの疑惑に対して公には回答していない。
サラ・アルフィエリは次のように続けている。「当社の目標は『アウトバウンド・ゴースト』をサポートすることであり、これまで開発者たちを常に支えてきました。私たちは積極的に改善やパッチのリリースを進めていますが、その努力を妨害して、私たちの名誉を傷つけようとしています」
「このような状況ではありますが、私たちは問題解決を目指し、リード・ディベロッパーと協力して『アウトバウンド・ゴースト』のサポートを続け、プレイヤーの皆さんにふさわしい最高のゲームを提供したいと願っています」
『アウトバウンド・ゴースト』はスチームでは現在、割引価格で販売されている。
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