先月逮捕されていたゲーム・クリエイターの中裕司容疑者が『ファイナルファンタジー』シリーズの公表前の内部情報をもとにしたインサイダー取引の疑いで再逮捕されている。
先月、中裕司はゲーム制作会社のエイミングの株式1万株を購入して、インサイダー取引容疑で逮捕されている。当時、スクウェア・エニックスはエイミングと共同でモバイル端末向けゲーム『ドラゴンクエストタクト』を開発しており、中裕司を含む3人がこの共同開発の情報が一般公開される前にエイミングの株式を購入して逮捕されている。
当時、中裕司はスクウェア・エニックスに在籍しており、エイミングの株式を約280万円で購入したとされている。
今回、中裕司は別のインサイダー取引で逮捕されたと報じられている。『コタク』は『朝日新聞』のニュースを報じており、2021年にモバイルゲーム『ファイナルファンタジーVII:ザ・ファーストソルジャー』の開発が正式発表される前に、中裕司がエイチームエンターテインメントの株を購入していたという。彼は約12万株を約1億4470万円で買い付けたとされているが、その株を売却したかは明かされていない。
さらに、元スクウェア・エニックス社員である佐崎泰介も、先月のインサイダー取引で逮捕されていたが、彼も今回の事件で再逮捕されたと報じられている。
中裕司は1991年発売の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』、1992年発売の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』、1994年発売の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』でリード・プログラマーを務めていた。2006年にセガを退社して、その後スクウェア・エニックスに入社している。また、今年4月に、3Dアクション・ゲーム『バランワンダーワールド』のディレクターからの解任をめぐってスクウェア・エニックスを提訴しており、「ゲームとゲームファンを大事にしないスクウェア・エニックスは駄目だと思います」と述べていた。
中裕司が11月に逮捕された際に、スクウェア・エニックスはニュース・リリースを発表して「事実の解明に向けて、捜査に全面的に協力してまいります」とコメントしている。
「このような事態が発生したことにより関係者の皆様に大変なご心配をおかけしましたこと、誠に遺憾に存じております。今回の事件に対して、元社員に対する処分を含めて厳正に対処しております」
同社は次のように続けている。「弊社はこれまで、機密情報の管理体制を整備するとともに……インサイダー取引の未然防止にむけて制度を厳格に定めるとともに、社内の研修等を通して周知徹底に努めてまいりましたが、今回の事態を厳粛に受け止め、今後は、社内規程をさらに厳格化するとともに、社内教育を、より一層徹底させ、全社を挙げて再発防止に取り組んでまいります」
その他のニュースとして、2019年発売のオープンワールド・アドベンチャー・ゲーム『デイズ ゴーン』の評判が悪いことについてディレクターのジョン・ガーヴィンは「(本作の世界観を楽しめなかった)クソ真面目なレヴュアーのせいだ」と述べている。
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