ゲームストップ社が、今年初めに世界の株式市場を騒がせて以来初めてとなる決算報告が行われたと報じられている。
同社は現地時間3月23日に決算報告を行い、ゲームストップ社の2020年の財務状況を発表している。総合的には今年初めに同社の株価が急上昇したものの、第4四半期の純売上高は2019年を上回ることはなかったという。2020年第4四半期の純売上高は21億1000万ドル(約2290億円)となっており、前年同期の21億9000万ドル(約2380億円)とほぼ変わりはないとしている。
既存店の売上高は6.5%増加しており、なかでもグローバルEコマースの売上高が175%の増加となっており、2020年第4四半期の純売上高全体の34%を占めている。これは前年比で22%増加となっている。
ゲームストップ社の収支報告書では、2020年全体で負債が5,700万ドル(約62億円)減少し、資金が6億3500万ドル(約691億円)となり、昨年の5億1350万ドル(約559億円)と比べ増加したことも強調している。
今回の報告では、通常行われるCEOのジョージ・シャーマンとの質疑応答の時間は設けられなかったが、新COOにジェナ・オーウェンズが就任することが発表された。なお、就任日は現地時間3月29日になるという。ジェナ・オーウェンズはゲームストップ社以前は、アマゾンの流通及びマルチ・チャネル・フルフィルメント担当ディレクター兼ゼネラル・マネージャーを務めていた。
また同社は、Eコマース担当の新シニア・ヴァイス・プレジデントにネダ・パシフィコ、サプライチェーンシステム担当の新ヴァイス・プレジデントにケン・スズキの2名の役員を採用することを発表している。
今回の人事は現CCOのフランク・ハムリンが3月31日付で退任することを受けて行われたものとなっている。フランク・ハムリンの退任に先立ち、同社は2月にCFOのジム・ベルが退任することを発表している。両者の退任はゲームストップ社の筆頭株主であるライアン・コーエンが推進していた、実店舗からEコマースへの事業転換を進めるための一環であると見られている。
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