中国のネットサービス大手のテンセント・ホールディングスが『アサシン クリード』や『ファークライ』を手掛けるユービーアイソフトへの出資比率の拡大を計画と報じられている。
『ロイター』の報道によると、テンセントはユービーアイソフトに関心を持っているとみられ、2018年に取得したユービーアイソフト株への出資比率を現行の5%から引き上げようとしている。
2人の関係者がテンセントはユービーアイソフトへの出資を拡大して「単独による筆頭株主」を目指していると述べている。現時点ではテンセントが出資をどこまで拡大するかは不明となっている。
また、別の関係者によると、ユービーアイソフトの創業家で現CEOを務めるイヴ・ギルモ一族が15%の株式を保有していることから、テンセントはギルモ家に接触して株式購入の意向を示したという。テンセントがギルモ家の株式を購入すれば、ユービーアイソフト株の20%を保有することになる。残りの80%は一般株主が保有している。
さらに、テンセントは出資比率の拡大に向けて一般株主からの株式取得も目指す方針とみられる。
ユービーアイソフトの現在の株式時価総額は53億ドル(約7062億円)となっている。『ロイター』によると、テンセントは追加株式の取得のために、1株あたり最大100ユーロ(約13600円)を提示する可能性があるという。同社は2018年、ユービーアイソフト株の5%を1株あたり66ユーロ(約9000円)で取得している。
今回の報道を受けてユービーアイソフトの株価は15%以上、ギルモ・コーポレーションの株価は7%以上急騰しているとみられる。
テンセント・ホールディングスは、ユービーアイソフト、アクティヴィジョン・ブリザード社、グラインディング・ギア・ゲームズに出資しているほか、『リーグ・オブ・レジェンド』の開発元であるライアットゲームズや『フォートナイト』を手掛けるエピック・ゲームズにも出資している。2021年12月には『バック・フォー・ブラッド』の開発元のタートル・ロック・スタジオを買収している。
その他のニュースとして、『ブルームバーグ』によると、オンラインゲーム『ワールド・オブ・ウォークラフト』のスマートフォン向けスピンオフ作品の開発が中止となっている。アクティヴィジョン・ブリザード社と中国ゲーム大手のネットイース(網易)との金銭的条件面での不合意が原因だという。
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