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フランス政府は現地時間5月29日に政府関係者に対して「eスポーツ」や「プロゲーマー」といった「英語」のゲーム用語の使用を禁止し、「フランス語」に置き換えるよう義務付けたことが報じられている。

イギリスの『ガーディアン』紙によると、フランスの文化省は非ゲーマーとってゲーム用語の英語表記は「理解の妨げになる」としており、フランス語の保存と純化が目的だと説明しているという。

今後、「プロゲーマー」は「joueur professionne(プロのプレイヤー)」、「ストリーマー」は「joueur-animateur en direct(ライブ・プレイヤー)」というフランス語に置き換えられるほか、「eスポーツ」は「jeu video de competition(競争的なビデオゲーム)」、「クラウドゲーミング」は「jeu video en nuage(クラウド型ゲーム)」に変更される。

フランスでは以前から英語の普及による自国語の縮小が懸念されており、政府関係機関は外来語をフランス語で表現する取り組みを行ってきた。今回報じられているゲーム用語のフランス語表記の義務化もその取り組みの一環とされている。

ゲーム用語のフランス語表記はフランスの学術団体「アカデミー・フランセーズ」が検証した後、現地時間5月30日に官報に掲載され、政府関係者や機関でフランス語表記の用語の使用が義務付けられた。アカデミー・フランセーズはフランス語に関する問題を審議する学術団体で、1635年に設立されている。

アカデミー・フランセーズは英語が広まっている現状について「フランス語の衰退は見過ごせない」との懸念をコメントしたと今年2月に報じられており、今回の変更につながったと見られている。フランス文化省はフランス語のネイティヴ・スピーカーが理解しやすい用語を使うことで、ビデオゲームに関する会話が円滑に進むよう今回の変更を実施したと述べている。

その他のニュースとして、アクション・アドベンチャー・ゲーム『バンジョーとカズーイの大冒険』をモチーフにファンが制作したトレイラー動画『バンジョー・スリー』がYouTubeで公開されている。このトレイラー動画は『バンジョーとカズーイの大冒険』のアニメ風なデザインを残しつつも、現代のグラフィック技術を用いて制作されている。なお、『バンジョー・スリー』はプレイ可能なゲームとして制作される予定はないという。

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